熱中症でひどい目にあったふるやなです。こんにちは。
今回は熱中症になりそうな運動や作業をするときにおすすめの、やや特殊な食べ物・飲み物を、栄養学方面からお伝えします。
子供のスポーツクラブの差し入れにも最適かと。
熱中症になりかけかも?と疑った場合の応急処置は先日の記事をあわせてお読みください。
特に水をかけてあおぐテクニックはみんな知っておくべき!
もくじ
熱中症は水を飲んでいてもダメ
調べているうち、水を飲んでいたはずなのにも関わらず、熱中症にかかった!という話はよく聞きました。
実は、たとえ水を飲んでいても身体が吸収しなくなるのはよくあることなんです。
汗で失われたミネラルをこれ以上薄めないために、身体が水分の吸収を拒否するからです。
この働きを「自発的脱水」といいます。脳は状況判断はできないんですねぇ。
それではどうしたら良いのでしょうか。
塩分?
もちろん塩分も大事ですが、それだけではないんですよ!
熱中症の予防対策いろいろ
厚生労働省の資料がわかりやすくておすすめです。
運動前には等張液、運動を始めてからは低張液を飲む
運動中などには、ポカリやアクエリアスなどのスポーツドリンク(等張液)よりも、やや低張液が良いのです。
塩水の場合はおよそ0.9%で等張液なので、それよりもやや薄めを目指してください。
食卓塩よりも、様々なミネラルを含んだ天然塩が効果的です。費用はかかりますが、塩にこだわってみると効率的で美味しい塩水ができるかも。
経口補水液を常備しておくのもありかと。
一気に飲んでも身体が吸収してくれないので、「180~360cc程度をこまめに摂るのが効果的」だそうです。
厚生労働省的にはこんな感じです。
■おススメ
経口補水液 ⇒熱中症対策BEST
スポーツドリンク ⇒糖分に注意
冷たい味噌汁 ⇒塩分・水分補給と体を冷やす役割■それダメ
麦茶 塩分がないので現場作業には不適
お酒 利尿作用により水分を失う
コーヒー・お茶 カフェインに利尿作用あり
甘いジュース 急性の糖尿病になる可能性あり
牛乳 体温を上げて発汗を増やす
(ここからは厚生労働省の資料外です。)
クエン酸も取りたいので、梅酢を薄めると便利かと思います。レモンより日持ちしますし。
にがりを入れるのもオススメ。マグネシウムを簡単に追加できます。スーパーでも安く買えますよ。
さらに、ミネラルを吸収促進してくれる作用を持つオリゴ糖も入れちゃいましょう。
吸湿性があるので、個包装が便利です。
よく売ってある液体のものは、逆効果なのでおすすめしません。
オリゴ糖の種類は多いほうが良いです。子供用のカイテキオリゴも気になるところですが、お安く上げるなら麹を利用するのもあり。
というわけで、こんなものもおすすめです。
・塩麹を水で溶かしたもの
・甘酒を薄くして塩を入れたもの
・薄めた味噌汁
甘酒は1日100ml程度が限度ですから、うっすら色づいたかな?という程度に、かなり薄めた方が良いです。
熱中症予防に有効な食べもの
普段から食べておくべきもの、というよりも運動中や作業中の現場に用意しておくと良さそうなものをご紹介します。
◆梅干し
塩分とミネラル(ナトリウムやカリウムなど)
クエン酸⇒疲労回復
◆西瓜(すいか)
90%水分 カリウムが豊富
塩をかけて食べることで塩分摂取
種のビタミンB1・B2は夏バテに効果
◆バナナ
体内吸収速度の異なる各種糖質が
バランスよく含まれ、エネルギー補給が
長時間持続する カリウムが豊富
塩をかけて食べることで塩分摂取
イチオシは塩バナナでしたが、たしかに意外と美味しい。
冷やして常備しておくのにも便利ですね。
麹とカリウムが同時に摂れる、味噌きゅうりなどもいいと思います。
書いてきてしみじみ思いましたが、古来の知恵はすごいですね。
昔ながらの梅雨から夏の食べ物は、だいたいそのまま熱中症対策になっています。
朝食に味噌汁
朝にミネラルと水分を豊富に摂れば、体は日中にじわじわ吸収することができます。
塩分とミネラルを含んだ液体であれば、ある程度は何でもいいんですが、味噌汁が手軽で良いと思います。
睡眠不足に注意
睡眠不足だと、自律神経の働きがにぶり、体温コントロールがされにくくなります。
特に夏場の睡眠不足は、熱中症的な意味だけでも危険です!
日本人は世界的に見ても睡眠時間が短いんだそうです。総睡眠時間は13時間くらいあってもいいらしい。子供も大人も、夜ふかし注意です。
お酒に注意
アルコールを飲むと、身体の脱水が進みます。
アルコールを飲みながらの炎天下のバーベキュー、は熱中症的に危険です。
そして二日酔いまでいかなくても、前日にアルコールを摂取していた場合には身体の脱水が回復しきっていない可能性があるそうです。
昨晩は飲んだなー、という場合はいつも以上に熱中症に気をつけてください。
なにより、無理をしないこと!
日本スポーツ協会の運動指針をご参照ください。
日本の夏はだいたい常に、死亡事故が発生する温度帯ではないかと思います。
運動はしたいものですが、熱中症で死んだり後遺症が残ったら元も子もないですよ!マサイ族を見習うと良いと思います。
最大の予防は、無理してやらないこと。やめる判断も大事です。
まとめ
熱中症対策で水を飲むのは良くない!とはちゃんと調べるまで知りませんでした。お茶だけでもダメなんですね。
塩分とその他ミネラルを含んだ水分を、こまめに摂らないと身体が吸収してくれません。
おすすめの飲み物をまとめておきます。
・塩水(濃度0.9%以下)
・梅酢を水で薄めたもの
・塩麹を水で溶かしたもの
・甘酒を薄くして塩を入れたもの
・薄めた冷たい味噌汁クエン酸・にがり・オリゴ糖を添加するのもオススメ
何だか抵抗がありますね・・・笑
とはいえ糖分の多いスポーツドリンクは、おすすめ致しません。
麦茶に塩入れるだけでも、まだマシなはずですよ。
ジョコビッチ選手などプロのテニスプレーヤーは、休憩のたびにそれぞれの体質にあわせて亜鉛やらなにやら配合した、特殊なドリンクを飲んでいるそうです。そう考えればOK!!
食べ物もまとめておきます。こちらはあんまり抵抗ないのではと思いますよ。
・塩スイカ
・塩バナナ
・味噌きゅうり